お相手が体調不良の時。「そっとしておく」のが優しさ?「そばにいる」のが優しさ?
婚活で出会ったお相手との関係が、少しずつ深まってきた、交際初期。 そんな矢先、お相手から「ごめん、ちょっと体調が悪くて…」と連絡が。
その瞬間、あなたの頭の中は、優しさと不安でいっぱいになります。
(大変! 大丈夫かな?) (すぐに「大丈夫?」ってLINEしたほうがいいよね?) (でも、体調が悪い時に返信させるのは、逆に負担かもしれない…) (かといって、何も連絡しないのは「冷たい人」だと思われないかな?) (「何かできることある?」って聞くのは、まだ交際が浅いのに“おせっかい”だろうか…)
スマートフォンを握りしめたまま、何度も文字を打っては消し、そっとため息をつく…。 そんな経験はありませんか?
「優しさ」のつもりが「プレッシャー」になってしまったらどうしよう。 お相手を「気遣う」ことと「踏み込む」ことの境界線が分からず、動けなくなってしまう。
その悩みは、あなたが「お相手を本気で思いやっている」からこそ生まれる、とても誠実な悩みです。

なぜ、こんなに悩んでしまうの?
なぜ私たちは、こんなにも迷ってしまうのでしょうか。 それは、「優しさ」の「正解」が、人によってまったく違うからです。
体調が悪い時、 Aさん:「心配してほしい。そばにいてくれるだけで安心する」 Bさん:「誰にも見られたくない。とにかく一人で静かに寝かせてほしい」
どちらも、よくある感情ですよね。 そして、この「求める優しさ」の傾向は、その人の思考のクセと深く関わっています。
「優しさ」のすれ違い。その本音とは?
私たちは、無意識に「自分がしてほしい優しさ」を、お相手にも提供しようとしてしまいます。 でも、お相手が求めているものが真逆だったら…?
1. 「放っておいてほしい」の裏にある心理
「大丈夫」 「気にしないで、寝てれば治るから」
こう言われた時、言葉通りに受け取るべきか悩みますよね。 この言葉の裏には、
- 「弱っている姿を見せたくない」という、やせ我慢
- 「体調管理もできないなんて…」と幻滅されたくない
- 「人に頼らず、自分で解決したい」という自立心
といった心理が隠れていることがあります。 このタイプの方に「大丈夫!?」「何かするよ!」と強く迫ってしまうと、それが「優しさ」ではなく「心配をかけてしまった…」という**「プレッシャー」**に変わり、余計に心を閉ざしてしまうかもしれません。
2. 「大丈夫じゃない」の裏にある心理
一方で、あえて「大丈夫じゃないかも…」と弱さを見せてくれる時。 その裏には、
- 「解決策」よりも「気持ち」を共有したい
- 「そばにいてくれる?」と、言葉にするのは恥ずかしい
- 「もっとかまってほしい」という、素直な甘え
という、「安心感」を求める本音が隠れています。 このタイプの方が「大丈夫だよ(本当は大丈夫じゃない)」と遠慮している時に、その言葉を鵜呑みにして「そっか、じゃあゆっくり休んでね(ピシャッ)」と連絡を終えてしまうと、「…冷たい人なのかな」と、心がすれ違ってしまうのです。
交際初期だからこそ、できること
「じゃあ、どっちのタイプか分からない交際初期は、どうすればいいの!?」
そう思いますよね。 お互いの「取扱説明書」がまだない状態だからこそ、お相手の負担にならず、あなたの「誠実な思いやり」を伝える、魔法のコミュニケーションが必要になります。
お相手を「質問攻め」にせず、「放置」もしない。 そんな「0か100か」ではない、あたたかな「中間」の関わり方をご紹介します。
ヒント1.「疑問文」ではなく「返信不要」の“いたわりLINE”
一番やってしまいがちなのが、「大丈夫?」「何かできることある?」「食欲は?」という「質問攻め」です。 体調が悪い時、LINEの返信を考えるのは、想像以上にエネルギーを使います。
「大丈夫?」と聞かれたら、「大丈夫じゃない」とは言いにくいし、「大丈夫です」と返信するために、力を振り絞ってスマートフォンを操作しなくてはなりません。
ここは、お相手に「返信の負担」を与えないことが、最大の優しさです。
NG例: 「大丈夫ですか? 心配です。何かできることありますか?」 (→「大丈夫です」「ありがとう」と返信しなくては…と負担になる)
OK例: 「体調が悪いと聞いて心配しています。今はゆっくり休んでくださいね。返信は気にしなくて大丈夫ですよ」
この「返信不要」の一言が、お相手をプレッシャーから解放します。 あなたは「心配している」という事実を伝えられ、お相手は「心配してもらった」という安心感だけを受け取ることができる、完璧な「いたわりLINE」です。
ヒント2.「Yes/No」で答えられる“翌朝のサポート”をそっと渡す

「何かできることある?」という漠然とした質問は、優しさのようでいて、実は「何を頼むか」を体調不良のお相手に考えさせる、高度なタスクを押し付けていることにもなります。
「うーん、何かって言われても…」と、お相手はさらに悩んでしまいます。 体調が悪い時は、「今」だけでなく、翌朝ちゃんと起きられるか、といった「明日」への不安を抱えていることもあります。
お相手が「はい」か「いいえ」で答えられるだけの、**「明日の朝の、ささやかなサポート」**を提示してあげましょう。
OK例: 「もし明日、会社や病院に行くために起きるのが不安だったら、モーニングコールしようか? もちろん、電話は負担だろうから、決まった時間に『おはよう』ってLINEを一本送るだけでもいいし。 でも、ゆっくり寝たいだろうから、遠慮なく『大丈夫』って言ってね」
ポイントは、
- 「今すぐ」ではない、未来のサポートであること。 「今」助けを求めにくい人でも、「明日」のサポートなら、少し頼みやすい場合があります。
- 「電話」と「LINE」という、負担感の違う選択肢を提示すること。
- 「断ってもいい」という選択肢を先に提示し、相手の「断る罪悪感」を消してあげること。
これなら、お相手は「ありがとう、LINEだけお願いできる?」「ううん、ゆっくり寝るから大丈夫!」と、どちらも安心して選ぶことができます。
ピンチは、二人の絆を深めるチャンス

体調不良という「ピンチ」は、お二人の「優しさ」の形が試される、最初の関門かもしれません。 でも、ここでの「すれ違い」を恐れる必要はありません。
「放っておいてほしい」タイプなのか、「寄り添ってほしい」タイプなのか。 この出来事を通じて、お互いの「思いやりの形」を知ることができれば、それは雨降って地固まる、二人の絆がぐっと深まる「チャンス」に変わります。
あなたの誠実な「思いやり」が、お相手の心に一番あたたかく届くことを、Nextyは心から応援しています。
