何度も会うとだんだん好きになる?~ちょっとズルい!?婚活で活用する単純接触効果
こんにちは、結婚相談所ネクストライフサポート代表の西原和司です。
婚活をしていると、多くの人に出会い、時には「最初はそこまででもなかったけど、何度も会ううちに好きになった」という経験をすることがあるかもしれません。これは、心理学で「単純接触効果」あるいは「ザイオンス効果」として知られている現象です。今回はこの単純接触効果の仕組みと婚活での活用について考えてみたいと思います。
単純接触効果とは?
単純接触効果とは、その簡単な概要は次のような現象です。
「興味がない、好きでも嫌いでもない相手(モノ)でも接触回数が増えると好意を抱くようになる。」
ちなみに、「興味がない」「好きでも嫌いでもない」ということが1つのポイントです。。心理実験では「嫌いな人(モノ)」と接触回数が増えてもますます嫌いになるという結果が出ています。日常生活を振り返ってもあなたも経験したことがあるのではないでしょうか?
別になんとも思っていなかった人と仕事上でもサークル上でも何かしらつながり、頻繁に会う回数や話をする回数が増えるとなんとなく一緒にいると居心地がいいな、と思えてくるようになります。ただし、先ほど書いたように、「大っ嫌い!」と思っている場合は会うたびにどんどん嫌いになったり、そもそも会うことすら抵抗があります。
また、単純接触効果のことを調べると、よく「会う回数が増えるほど相手のことが好きになる」と言われますが、実は、研究によれば、接触回数が10回を超えると、その効果は薄れるとされています。
単純接触効果を意識した婚活(または人とのコミュニケーション)をする場合は、好かれなくとも最低でも嫌われないようにすることが重要かもしれません。そして残念なことに意中の人に嫌われているなら(思い過ごしのことが多いかな、とは思いますが)、単純に接触を増やしても逆効果になる可能性があるため。意外性など相手の自分に対するイメージを覆す言動が必要になるかもしれません。
ちなみに単純接触効果は何も人に対してに限らず、モノや音楽やその他いろいろなものに対しても同様の効果があります。
単純接触効果が現れる脳の仕組み
なぜ単純接触効果というものが現れるのか、という理由にはいろいろな説がありますが、大まかには次のような流れになります。
- 複雑な情報処理で脳が苦痛を感じる
- 初対面の場合、相手の表情や仕草、見た目、そのほか会う場所によってはその環境を把握するなど無意識のうちに脳がさまざまな情報を処理するため、脳に負担がかかります。
- 必要な処理が減り脳が楽だと感じる
- 会う回数が2回目、3回目となるにつれて既に知っている部分については脳が情報処理をしなくてもよいので脳の負担が楽になる。
- 楽なのはこの人と一緒にいるから?と考える
- 人は何かと理由をつけたがる生き物です。身も蓋もないと感じるかもしれませんが、脳が楽になっていると一緒にいて居心地がよいと感じるようになります。そこで「私がこの人のことを好きだからに違いない」という理由をつけることになります
このように心理学的に、脳の仕組み的に書くと「なんだ、勘違いじゃないか」と思われるかもしれませんが、ただ一緒にいて居心地がいい、と感じることには間違いありません。そもそも嫌いな人であれば会うたびにますます嫌いになってしまうのですから。
単純接触効果の婚活への活用
- 会う回数を増やす: 同じ人と何度も会える機会を増やし、自然と好意を育むチャンスを作りましょう。毎回とっておきの場所でのデートにする必要もありませんし、長時間である必要もありません。
- LINEなどでの連絡を増やす: 「おはよう!」「お疲れ様!」とか短い言葉でもいいですし、特にLINEでは長文の文章である必要はないので、相手を思った内容や今日の出来事など簡単でよいので連絡をまめにすることをおススメします(もちろん相手がしつこいと思わない程度で。)また、デートの前日では「明日楽しみですね!」とかデート後は「今日はありがとう!〇〇ができてとても楽しかった。次は〇〇に行きたいですね!」などの内容などおススメします。ただこれは単純接触効果を意識して、というよりも本当に楽しみなことや楽しかったことを相手に自然と伝える感じが良いですよね。
- LINEなどのSNSの活用: 中には抵抗のある人もいると思いますが、LINEなどのSNSのプロフィール画像をあなた自身の顔にするのも良いかもしれません(そうでなくてもその人らしさをイメージさせる画像でもいいと思います。)。Instagramやfacebookを利用していたら日常の投稿を見てもらうのもよいかもしれませんね。
また、結婚相談所に入会している場合はご自身のプロフィールを充実させることも重要です。写真は何枚か掲載できるため、トップに掲載する写真のほかにもカジュアルな日常や趣味が分かるような親しみやすい写真も掲載しておくとよいです。また出身地や趣味などもできるだけ情報を多く書くことで読まれる方に詳しくあなたのことが伝わりますし、共通の項目があれば(出身地や学校が同じ、趣味が同じなど)会う前から親近感が生まれることもあります。実際にお会いしたときの話題にもなります。
この記事のまとめ
婚活の旅は、多くの出会いと発見に満ちています。今回は、心理学の「単純接触効果」という現象を婚活に応用する方法を掘り下げてみました。気になる人との接触回数を増やすことで、相互の好意が育まれる可能性があるというシンプルながらも効果がある方法です。
単純接触効果を婚活に活用することで、初めは何とも思っていなかった相手に対しても、時間を共有することで次第に深い好意を抱くようになるかもしれません。実際の婚活では、会う回数を意識的に増やす、連絡をコンスタントに取る、共通の趣味や関心事を通じて自然な接触の機会を作るなど、さまざまなアプローチが考えられます。
また、単純接触効果の背後にある脳の仕組みを理解することで、なぜ人が親しみやすさを感じるのか、そしてどのようにして信頼関係を築いていくのかについて、より深く洞察を得ることができます。婚活を進める上で、これらの心理学的アプローチを意識することは、より豊かな人間関係を築くための一歩となり得ます。
結婚相談所ネクストライフサポートとして、私たちは、皆さんがお互いの波長が合うパートナーと出会い、共に成長し合える関係を築けるようサポートしていきたいと考えています。単純接触効果を含む心理学の知見を活かしながら、婚活の過程を楽しみ、相互理解と尊重の上に成り立つ真のパートナーシップを目指しましょう。