「ただ聞いてほしかっただけなのに…」デートで会話が噛み合わないと感じる方へ【婚活すれ違い解消法】

「今日、仕事でこんな大変なことがあって…」

お見合いやデートで、少し心が打ち解けてきたころ。 勇気を出して、あなたが日常で感じた「ちょっと大変だったこと」や「悩んでいること」を打ち明けたとします。

あなたは、お相手に「そうだったんだ、大変だったね」「頑張ったね」と、その気持ちを優しく受け止めてほしかった。

ところが、お相手はあなたの話を遮るように、真剣な顔でこう言います。

「ふむふむ。それは君のやり方が非効率だね。まずAをして、次にBをすれば、すぐに解決するよ」 「要するに、こうすれば良かったんじゃない?」

その瞬間、あなたの心の中に、なんとも言えない「モヤモヤ」が広がる。 (いや、そうなんだけど…そうじゃないんだよな…) (アドバイスがほしいわけじゃなくて、ただ「うんうん」って聞いてほしかっただけなのに…)

お相手は真剣に話してくれているのに、なぜか、二人の間にそっと壁ができたように感じてしまう。 そして、帰りの電車で一人、ため息をつきます。

「私、わがままなのかな?」 「もしかして、この人とは合わないのかもしれない…」

そんな風に悩んでしまうあなたへ。 ご安心ください。それは、あなたがわがままなわけでも、お相手が冷たいわけでもありません。

それは、お二人の「優しさ」が、ほんの少しだけ「すれ違って」しまっただけなのです。


なぜ、優しいはずの二人がすれ違うのか?

なぜ、こんなすれ違いが起きてしまうのでしょうか。 それは、コミュニケーションの「目的」が、その瞬間、二人で違っていたからです。

どちらも、根底には「相手のためを思って」という善意があります 。 ただ、その「優しさ」の表現方法が、まったく逆だったのです。

1. お相手の「優しさ」= 問題を解決すること

あなたが悩みを打ち明けた瞬間、お相手(特に論理的な思考が得意な方)の頭の中は、フル回転を始めます。

「大変だ!彼女が困っている」 「僕に打ち明けてくれたからには、なんとかして力になりたい

彼らにとっての「誠意」や「優しさ」とは、「問題を具体的に解決してあげること」 なのです。

だからこそ、誰よりも真剣にあなたの話を聞き、最速で「解決策」を導き出そうとします 。それは、あなたを軽んじているのではなく、むしろ「あなたを助けたい」という善意の表れなのです

2. あなたの「優しさ」= 気持ちに寄り添うこと

一方で、その時あなたが求めていた「優しさ」は、違っていました。 あなたは、具体的な「解決策」が欲しかったわけではありません。

「大変だったね」 「すごく頑張ったんだね」

ただ、その時の「大変だった」「辛かった」という「気持ち」に寄り添い、「共感」してほしかった 。 「私はあなたの味方ですよ」と、同じ場所に立ってほしかったのです。


どちらも「正解」。だからこそ、もったいない

お相手の「解決してあげたい」という優しさも、あなたの「分かってほしい」という気持ちも、どちらも大切な本物です。

それなのに、「優しさ」の表現方法が違っただけで、「この人とは合わない」と心が離れてしまうのは、あまりにも、もったいない。

では、どうすれば、二人は心地よく会話ができるのでしょうか。


すれ違いを「絆」に変える、3つのヒント

「心のOS(思考のクセ)」が違うことを知るだけで、世界は驚くほど変わります。 「合わない」と諦める前に、ほんの少しの工夫をしてみませんか?

ヒント1.【あなたへ】会話の「目的」をそっと伝えてみる

お相手は「解決モード」で待機しています。そこにいきなり「共感して!」とボールを投げても、お互いに戸惑ってしまいます。 そこで、会話を切り出す時に、「魔法の枕詞」を添えてみてください。

「ちょっと聞いてもらえる? 実は仕事でこんなことがあって…」 「アドバイスがほしいわけじゃなくて、ただ『うんうん』って聞いてもらえるだけで、すごく元気になるんだけど」

こう言ってもらえれば、お相手も「OK! 今は『聞くモード』だね」と迷いません。 「解決策を考えなきゃ」というプレッシャーから解放され、むしろリラックスしてあなたの話に耳を傾けてくれるはずです。

ヒント2.【あなたへ】お相手の「善意」を受け取ってみる

もし、あなたが「枕詞」を言い忘れて、お相手の「即レス・アドバイス」が始まってしまったら…。 その時は、すぐに「違う!」とシャッターを下ろさずに、こう考えてみてください。

(あ、今、この人は私のために、一生懸命「解決策」という名の「優しさ」を考えてくれているんだな)

その「姿勢」や「善意」を、まずは一度、受け取ってみましょう。

「真剣に考えてくれてありがとう。そういう方法もあるんだね」

その上で、こう付け加えるのです。 「まず私が一番言いたかったのはね、『あー、もう本当に大変だった!』っていう、この気持ちなの」

「ありがとう」で一度受け止めてもらえると、お相手も「そうか、気持ちが大変だったんだね」と、あなたの本題(感情)にスムーズに寄り添いやすくなります。

ヒント3.【もし逆の立場なら】解決策は「5分だけ」ポケットに

この記事を読んで、「あ、私、ついアドバイスしちゃう側かも…」とドキッとした方もいらっしゃるかもしれません。

もしお相手が悩みを話し始めたら、あなたの素晴らしい「解決策」は、「いったんポケットにそっとしまったまま」にしてみてください。

そして、まずは「うんうん」「そうだったんだ」「大変だったね」という「あいづち」だけで、お相手の話を遮らずに聞いてみます 。 多くの場合、お相手は話しているうちに「あ、なんだかスッキリした」「話したら自分で答えが見えてきた」と、笑顔になっていきます

あなたのアドバイスは、「ねえ、あなたならどう思う?」とお相手から求められた時に、満を持して差し上げる。 それだけで、あなたの「優しさ」は、100倍心に響く形で伝わるはずです。


最高のパートナーになれる可能性

この「解決」が得意な人と、「共感」が得意な人。 一見、水と油のように見えますが、実は「お互いに持っていないものを補い合える」、最高のパートナーになれる可能性を秘めています。

この「すれ違い」は、婚活の初期にこそ起こりやすい最大の「壁」かもしれません。 でも、お互いの「思考のクセ」を理解し、「そういう考え方もあるんだね」と尊重し合えた時、それは最強の「絆」に変わります。

結婚相談所Nextyは、こうした「コミュニケーションのすれ違い」を、単なる「相性の問題」で終わらせません。 お二人の「大切な個性」として、どうすればお互いが心地よい関係を築けるかを、一緒に考え、サポートしています。

「この人とは合わないかも」と諦めてしまう前に、ほんの少し「伝え方」や「受け取り方」を変えてみませんか? その小さな一歩が、あなたにとっての「かけがえのないご縁」につながっているかもしれません。