「話す」より「聴く」が大事? 婚活で心地よい関係を築くコミュニケーションの基本
はじめに
これまでの記事で、自分自身の魅力に気づき、自己肯定感を育み、そして無理なく自分らしさを表現するための外見の整え方について考えてきましたね。内面と外面の準備が少しずつ整ってきたあなた。次はいよいよ、その素敵なあなたを、出会うお相手に伝えていくステップ、つまり「コミュニケーション」について考えていきましょう。
婚活において、コミュニケーションは、お互いを知り、理解し、そして心地よい関係性を築いていくための、いわば「架け橋」のようなものです。
「でも、初対面の人と話すのは緊張する…」 「何を話したらいいか分からなくて、つい黙ってしまう…」 「うまく話そうとしすぎて、空回りしてしまうことがある…」
そんな風に、コミュニケーションに対して苦手意識を持っている方も少なくないかもしれません。特に婚活という場面では、「良い印象を与えなきゃ」「失敗できない」というプレッシャーから、普段よりもぎこちなくなってしまうこともありますよね。
でも、安心してください。婚活におけるコミュニケーションは、弁論大会のように流暢に話すことや、芸人さんのように面白いことを言うのが目的ではありません。大切なのは、お互いが「心地よい」と感じられ、安心して心を開けるような、温かい繋がりを育んでいくことなのです。今回は、そのための基本的な考え方と、今日から意識できる簡単なコツについてお話しします。
コミュニケーションの悩み、あなたも感じていませんか?
婚活の場面で、コミュニケーションに関して感じやすい悩みには、どんなものがあるでしょうか?
- 沈黙が怖い: 会話が途切れてしまうと、焦って何か話さなきゃと必死になったり、気まずさを感じてしまったりする。
- 何を話せばいいか分からない: 初対面の人と、どんな話題を選べばいいのか、どこまでプライベートなことを話していいのか迷ってしまう。
- うまく自分を表現できない: 緊張してしまって、思っていることや自分の良さをうまく伝えられない。後から「ああ言えばよかった…」と後悔することも。
- 相手の話を聞いているようで聞いていない: 自分の話すことを考えていたり、相手の反応を気にしすぎたりして、実は相手の話の内容が頭に入っていないことがある。
- 誤解されてしまう、すれ違ってしまう: 良かれと思って言ったことが、意図しない形で相手に伝わってしまったり、相手の真意を汲み取れなかったりする。
これらの悩み、婚活に限らず、日常の人間関係の中でも感じることがあるかもしれませんね。コミュニケーションは、それだけ奥が深く、難しいものでもあります。でも、だからこそ、基本を意識することで、驚くほどスムーズになる可能性も秘めているのです。
心地よい関係を築くコミュニケーションの「基本のき」
では、婚活の場で心地よい関係を築くために、どんなことを意識すれば良いのでしょうか? いくつかの基本的なポイントをご紹介します。
- 「話す」こと以上に「聴く」ことを大切にする(傾聴): コミュニケーションというと、「うまく話すこと」に意識が向きがちですが、実は相手の話を「真剣に聴く」ことの方が、ずっと重要な場合が多いのです。人は、自分の話を興味を持って聞いてもらえると、「受け入れられている」「大切にされている」と感じ、心を開きやすくなります。
- 具体的なアクション: 相手が話している時は、目を見て、適度な相槌を打ち、「うんうん」「それでどうなったんですか?」など、関心を示しましょう。相手の話を遮らず、最後まで聞く姿勢が大切です。
- 「質問」で相手への興味を示す: 会話を弾ませるコツは、相手自身に関心を持ち、質問することです。「はい」「いいえ」で終わってしまうような質問(クローズド・クエスチョン)だけでなく、「〇〇について、どう思いますか?」「〇〇のどんなところが好きなんですか?」といった、相手の考えや気持ちを引き出すような質問(オープン・クエスチョン)を織り交ぜてみましょう。そして、その答えにもしっかり耳を傾けることが大切です。
- 少しずつ「自分」を開いていく(自己開示): 相手に心を開いてもらうためには、まず自分から少しずつ心を開いていくことも必要です。もちろん、初対面でいきなり重い話をする必要はありません。自分の趣味や好きなこと、仕事への想い、最近あった面白い出来事など、差し障りのない範囲で、少しずつ自分のことを話してみましょう。相手との共通点が見つかれば、ぐっと親近感が湧きますよね。
- 相手の気持ちに「寄り添う」(共感): 相手が話している内容だけでなく、その背景にある感情にも意識を向けてみましょう。「それは大変でしたね」「嬉しい気持ち、すごく分かります」など、相手の気持ちに寄り添う言葉を伝えることで、深いレベルでの繋がりが生まれます。たとえ意見が違っても、「あなたはそう感じるんですね」と、相手の感情を受け止める姿勢が大切です。
- 言葉以外も大切にする(非言語コミュニケーション): 私たちは、言葉だけでなく、表情や声のトーン、視線、姿勢など、様々な非言語情報からもメッセージを受け取っています。柔らかな笑顔、穏やかな声のトーン、相手の目を見て話すこと、リラックスした姿勢などを意識するだけで、相手に与える印象は大きく変わります。「あなたと話せて嬉しいです」という気持ちが、言葉以上に伝わることもあります。
- 「ありがとう」と「いいね!」を伝える: 相手が話してくれたことに対して「教えてくれてありがとう」、相手の素敵な部分を見つけたら「〇〇なところ、素敵ですね」と、感謝や肯定的な気持ちを素直に言葉で伝えることも、心地よい関係を築く上でとても大切です。
「気づき」のヒント:完璧じゃなくていい、大切なのは「伝えよう」「分かろう」とする気持ち
これらの基本を読んで、「全部できなきゃダメなの?」とプレッシャーに感じてしまったかもしれません。でも、安心してください。最初から完璧にできる人なんていません。
一番大切なのは、「相手のことをもっと知りたい」「自分のことを分かってほしい」という、誠実な気持ちです。
うまく話せなくても、少しぎこちなくても、一生懸命に相手の話を聴こうとしたり、自分の気持ちを伝えようとしたりする姿勢は、必ず相手に伝わります。
まずは、今回ご紹介したポイントの中から、「これならできそう!」と思うものを一つか二つ、意識して試してみることから始めてみませんか?
おわりに
コミュニケーションは、キャッチボールによく例えられます。自分が投げたいボールだけを投げるのではなく、相手が受け取りやすいボールを投げ、そして相手が投げてくれたボールをしっかり受け止める。その繰り返しの中で、信頼関係という心地よいリズムが生まれていきます。
婚活は、未来のパートナー候補となるかもしれない大切な相手との、最初のキャッチボールを始める場所です。
難しく考えすぎず、「相手をもっと知りたいな」「私のことも少し知ってもらえたら嬉しいな」という素直な気持ちで、コミュニケーションを楽しんでみてください。
その先に、きっと温かく、心地よい関係性が待っているはずです。