「成婚」の先に待つもの ～ふたりで育む「幸せな結婚生活」をイメージしよう～
はじめに
これまでの道のりで、あなたは自分自身と向き合い、様々な出会いを経験し、困難を乗り越え、そして「この人と未来を共にしたい」と思えるパートナーとのご縁を掴もうと、あるいは掴み取ってきたことと思います。婚活における大きな目標である「成婚」（結婚または婚約）は、すぐそこまで来ている、あるいは既に達成されたかもしれませんね。本当に素晴らしいことです！
結婚相談所での活動も、多くの場合この「成婚」をもって一区切りとなります。（参考資料でも成婚料や成婚率が指標とされていますね）。まるで、長いマラソンを走り終えたかのような達成感や、安堵感でいっぱいかもしれません。
でも、少しだけ立ち止まって考えてみてください。 「成婚」は、本当に婚活の「ゴール」なのでしょうか？
もちろん、成婚は大きな目標であり、心からお祝いすべき素晴らしい節目です。でも、それは決して「終わり」ではありません。むしろ、**二人で歩む、新しい人生の「スタートライン」**なのです。
今回は、そのスタートラインに立った（あるいは立とうとしている）あなたへ、成婚という目標の「その先」にある、長く続く「幸せな結婚生活」を具体的にイメージすることの大切さについて、お話ししたいと思います。
「成婚＝ゴール」と思ってしまう、その気持ち
婚活中は、どうしても「結婚すること」自体が大きな目標になりますよね。
- 早く安心したい、安定したい。
- 周囲からのプレッシャーから解放されたい。
- 「結婚できないかも」という不安から抜け出したい。
- 素敵なパートナーを見つけて、結婚式を挙げるのが夢だった。
そんな気持ちから、「成婚」という結果に意識が集中するのは、とても自然なことです。相談所の仕組みとしても、「成婚」が目標として設定されていることが多いですよね。
そして、いざ成婚が決まると、達成感でいっぱいになったり、結婚式や新生活の準備で忙しくなったりして、「その先の生活」について、具体的に深く考える余裕がなくなってしまうことも、あるかもしれません。
でも、結婚生活は、結婚式という特別な一日が終わった後も、ずっとずっと続いていく、日々の積み重ねです。その「日常」を、どうすれば二人で心地よく、幸せに過ごしていけるのか。そのイメージを持つことが、実はとても大切なのです。
なぜ「結婚生活」をイメージすることが大切なの？
結婚が決まる前、あるいは決まった直後に、未来の生活を具体的にイメージすることには、こんなメリットがあります。
- よりリアルな「覚悟」が生まれる: 結婚は、キラキラした面ばかりではありません。楽しいことも、大変なことも、二人で乗り越えていくことになります。「結婚生活」のリアルな側面（日々の家事、お金の管理、意見の衝突など）を想像することで、「この人と、良い時もそうでない時も、一緒に歩んでいこう」という、より地に足のついた「覚悟」が生まれます。
- 二人の「理想の形」が明確になる: 「どんな夫婦になりたいか」「どんな家庭を築きたいか」「何を大切にしていきたいか」といったイメージを共有することで、**二人が目指す「幸せの形」**がより明確になります。これは、今後の生活の指針となり、迷った時の道しるべにもなります。
- ギャップを埋める「対話」が生まれる: お互いがどんな結婚生活をイメージしているかを話し合うことで、「ここは同じだね」「ここは少し考えが違うね」といった発見があります。その**「違い」を結婚前に認識し、どう歩み寄っていくかを話し合う**ことで、新生活が始まってからの「こんなはずじゃなかった…」というギャップを減らすことができます。
- 「成婚後」のモチベーションになる: 婚活中の方にとっては、「こんな素敵な結婚生活を送りたい！」という具体的なイメージを持つことが、活動を続ける上での大きなモチベーションになります。ゴールの先にある景色が見えるからこそ、今の頑張りに意味を見出せるのです。
「幸せな結婚生活」をイメージするためのヒント
では、具体的にどんなことをイメージしてみると良いのでしょうか？ 壮大な計画である必要はありません。日常の小さな場面を想像してみることから始めてみましょう。
- 「どんな二人」でいたい？ 関係性のイメージ:
- 日常のコミュニケーション: 朝起きた時、仕事から帰ってきた時、どんな挨拶を交わしたい？ 感謝の気持ちは、どう伝え合いたい？
- 休日の過ごし方: 一緒にどんなことをして過ごしたい？ それぞれ一人の時間も大切にしたい？
- 意見がぶつかった時: どうやって話し合い、解決していきたい？ 感情的にならずに、冷静に話し合える関係を築きたい？
- 支え合い: 相手が落ち込んでいる時、自分が辛い時、どんな風に寄り添い、支え合いたい？
- 愛情表現: 言葉で伝える？ スキンシップを大切にする？ 二人にとって心地よい愛情表現は？
- 「どんな暮らし」をしたい？ 生活のイメージ:
- 住まい: どんな場所に住みたい？ インテリアの好みは？
- 家事: 家事の分担はどうしたい？ 得意なこと、苦手なことは？
- お金: 家計管理はどうする？ どんなことにお金を使いたい？ 将来のための貯蓄は？
- 子ども: 子どもは欲しい？ いつ頃？ どんな子育てをしたい？
- 親戚付き合い: お互いの両親や親戚と、どんな距離感で付き合っていきたい？
これらの問いに、すぐに明確な答えが出なくても大丈夫です。大切なのは、**「自分は、どんな生活、どんな関係性を心地よいと感じるのだろう？」**と、自分自身に問いかけ、考えてみることです。
そして、可能であれば、真剣交際中に、これらのテーマについてお相手と少しずつ話し合ってみることをお勧めします。お互いの価値観や考えを知り、未来のイメージを共有していくプロセスそのものが、二人の絆を深めてくれるはずです。
おわりに
婚活のゴールとして輝いて見える「成婚」。それは、間違いなく素晴らしい達成であり、祝福すべき瞬間です。
でも、それは決して終着点ではありません。 そこから始まる、二人で築き上げていく「結婚生活」こそが、あなたの人生を豊かに彩る、本当の物語なのです。
結婚式の準備ももちろん大切ですが、ぜひ、その先の「日常」に思いを馳せてみてください。 どんな小さなことでも、二人で笑い合える。 大変なことがあっても、手を取り合って乗り越えていける。
そんな、温かくて、あなたらしい「幸せな結婚生活」を具体的にイメージすることが、婚活のゴールを、より確かな未来へのスタートラインへと変えてくれるはずです。
あなたの未来が、素晴らしいパートナーシップで満たされることを、心から願っています。
