スペックや条件は良いはずなのに、なぜか惹かれない。プロフィールだけでは見えない「人柄」の見つけ方

婚活をされている方から、こんなお悩みをそっと打ち明けられることがあります。

「プロフィール上は、年収も学歴も申し分ないんです。お写真も素敵で」 「お会いしてみても、すごく“良い人”なのは分かるんです。でも…」

でも、なぜか心が“ドキドキ”しない。 なぜか、「この人とまた会いたい!」という気持ちが湧いてこない。

「良い人だけど、好きになれない」 「条件は完璧なのに、惹かれないのは、私のわがままなのでしょうか?」 「人を好きになるって、どういう感覚だったかな…」

そんな風に、ご自身の感情が分からなくなって、そっとため息をついてしまう。

でも、ご安心ください。 それは、あなたが冷めているわけでも、贅沢な悩みを抱えているわけでもありません。 それは、婚活という「システム」と、人が人を好きになる「心の動き」が、ほんの少しだけすれ違っている瞬間なのです。

今日は、その「すれ違い」の正体と、「良い人」の向こう側にある「惹かれる人柄」を見つけるための、あたたかなヒントについて、一緒に考えていきましょう。


なぜ「良い人」なのに「惹かれない」のか?

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私たちが普段、学校や職場で誰かと出会うときは、共通の話題で盛り上がったり、仕事を手伝ってもらったり、その人の「笑顔」や「ふとした優しさ」といった「人柄」から惹かれていくことが多いですよね。

でも、婚活は少し違います。 私たちの目の前に最初にやってくるのは、お相手の「プロフィール」という、いわば「情報のリスト」です。

年収、職業、学歴、身長、家族構成…。

私たちは無意識のうちに、その「情報(データ)」を見て、「この人は私に合っているか」を論理的に判断しようとします 。未来のパートナーを効率的に探す上で、これはとても合理的な第一歩です。

しかし、いざお見合いやデートでお会いすると、私たちの心は、論理とは別のものを求め始めます。 それは「安心感」や「共感」、そして「この人といると、なんだかホッとする」という「感情」です 。

ここに、最初の「すれ違い」が生まれます。

頭(論理)は「この人は素晴らしいスペックだ。将来も安心だ」と言っている。 なのに、心(感情)が「でも、一緒にいてもワクワクしない…」とささやくのです。

私たちは、お相手の「データ」を見ながら、お相手の「人柄」に惹かれたい、という少し難しいミッションに挑戦しているのかもしれません。 でも、大丈夫。その「データ」の向こう側に隠された「人柄」に触れる方法は、ちゃんとあるのです。


「スペック」から「ストーリー」へ

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では、プロフィールの「データ」の奥にある「人柄」に触れるには、どうすれば良いのでしょうか。

それは、お相手の「事実(スペック)」ではなく、その裏にある「物語(ストーリー)」に、そっと光を当てることです 。

1. 「事実」で終わらせず、「感情」を尋ねてみる

例えば、お相手がご自身の仕事について話してくれたとします。 多くの方は、お仕事内容や役職といった「事実」を話されます。

お相手: 「仕事は〇〇(専門職)をしています」 あなた: 「(高収入で)すごいですね! 尊敬します」

これでは会話が「事実」の確認で終わってしまい、お相手の「人柄」は見えてきません。

ここで、そっと「感情」を尋ねてみましょう。

あなた: 「そうなんですね。そのお仕事の中で、一番『やってて良かった!』と実感するのは、どんな時ですか?」

人は、スペックや成果ではなく、自分の「感情」や「大切にしている価値観」に興味を持ってもらえると、安心して心を開いてくれるものです 。その答えにこそ、お相手が「何を大切にして生きているか」という人柄がにじみ出てきます。

2. 「何をしたか」より「なぜ、そう感じたか」

趣味の話でも同じです。 「趣味は旅行です」「週末はカフェ巡りをしています」という「事実」だけでは、その人らしさは分かりません。

お相手: 「趣味は海外旅行です。年に2回は行っています」 あなた: 「(お金に余裕があるんだな)どこによく行くんですか?」

これでは、情報の交換で終わってしまいます。

あなた: 「素敵ですね! 今までで一番、忘れられない旅の思い出はありますか? もしよろしければ、その時どんなふうに感じたか、教えていただけますか?」

お相手が「何をしたか(体験)」よりも、「なぜ、それが心に残っているのか(感情)」 。 そこを共有することで、お二人の距離はぐっと縮まります。 「素晴らしい景色に感動した」のか、「現地の人との予期せぬ出会いにワクワクした」のか、その「感じ方」にこそ、あなたとの相性や共通点が隠されています。

3. 言葉ではなく「表情」に注目する

人は、本当に心が動いた瞬間、言葉よりも先に「表情」や「声のトーン」が変わります 。 お相手が話している最中、ふと目尻が下がった瞬間、声が少し弾んだ瞬間…そこが、お相手の「人柄」が垣間見えるゴールデンタイムです。

お相手: 「昔、学生時代にバンドをやっていて…(ふと、照れたような、懐かしむような笑顔になる)」 あなた: 「(その話、スルーしない!)今、すごく良いお顔をされましたね。もしかして、その時のこと、今でも大切に思っていらっしゃるんですね」

こんな風に、こちらが気づいた「お相手の感情の動き」をそっと伝えてあげる(共感する) 。 たったそれだけで、会話は「情報の交換」から「心の交流」へと変わっていきます。


プロフィールは「目次」、物語を読むのはあなた

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プロフィールは、いわばその人の人生の「目次」のようなもの。 そこには「〇〇大学卒業」「職業:〇〇」「年収〇〇万円」と、見出しが並んでいるだけです。

でも、本当に面白いのは、その行間に隠された「物語」です 。 なぜその大学を選んだのか、どんな想いでその仕事をしているのか、どんな時に心が躍り、どんな時に涙を流してきたのか…。

「良い人だけど、惹かれない」

もし今、あなたがそう感じているお相手がいるなら、それはまだ「目次」を眺めているだけだからかもしれません。

「惹かれない」とシャッターを下ろしてしまう前に、もう一歩だけ。 そっと、その「物語」のページをめくるような質問を、投げかけてみませんか?

そこに、あなたがずっと探していた「ワクワク」や「ドキドキ」、「ホッとする安心感」が隠されているかもしれません。